武田信玄の埋蔵金

2022年10月18日

埋蔵金マニアの間で、三大埋蔵金に劣らぬ人気を持つ武田信玄の埋蔵金について、情報をまとめてみたいと思います。

戦国時代に一大勢力を誇った信玄が、金山の開発・経営を積極的に行い、独自の甲州金を発行して軍用金や恩賞に用いたことは有名です。

そして、軍用金の一部は万一の場合に備えて、領内の各地に埋蔵されたとみられています。

たとえば結城晴朝の埋蔵金を発掘しようとする場合、事前に地権者の了解を得たり、掘削するための機械や人力を用意することが必要で、個人にはハードルの高い作業となります。

それに対し、山奥の洞穴に隠された信玄の軍用金を探すのは、資金力のない個人でも可能です。

私自身、名古屋から地理的にそれほど遠くないこともあり、埋蔵金探しのターゲットとして大きな魅力を感じています。

ところで、信玄の埋蔵金は、信玄本人が埋蔵したもの、子の勝頼が隠したもの、信玄の甥で重臣だった穴山梅雪が埋めたものの、大きく三つに分類されます。

情報の基本となるのは、今回も畠山清行氏は「日本の埋蔵金」です。

畠山氏は、現在の山梨県甲州市塩山の山中で、金の延べ棒が過去に何度も見つかったという話や、砂金の甕を探し当てたとみられる男性がその後、羽振りの良い姿で目撃される話を物語仕立てで紹介し、そのまま読むと、埋蔵金の存在は間違いないと信じてしまうほどです。

しかし、記述のどこからどこまでが資料で裏付けされた内容なのか、それとも誰かが語った話をそのまま書きとったものなのか、はっきりしません。

畠山氏自身もあとがきで「関係者の要請や、盗作防止の必要上、時には匿名を用いたりする場合もあった」と認めており、情報を鵜吞みにするのではなく精査することが重要でしょう。(この項続く)


武田砂金
 甲州金=名古屋市中区の貨幣・浮世絵ミュージアムで

追記 大河ドラマにもなった新田次郎の「武田信玄」を現在読んでいます。時代小説を読む習慣はないのですが、面白いです。


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