2022年10月16日

また少し間隔があいてしまいましたが、古文書入門講座のテキスト3の内容を健忘録を兼ねてまとめておきます。

テキスト3では最初から実践に入り、戦国の三英傑である織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の手紙を読みます。

織田信長の手紙は、甲斐の武田氏を滅ぼした信長が、公家の久我敦通(こが・あつみち)に武具などの贈り物のお礼を伝える内容です。

覚えておきたい部首は、「陣」の「こざとへん」、「殊」の「がつへん」、「情」の「りっしんべん」、「明」の「日へん」、「猶」の「けものへん」。

丸ごと覚える字は、「(ぐ・つぶさ)」「(ならびに)」「(ぜん)」。

さらに、手紙文の末尾の常套句として「穴賢〱(あなかしこかしこ)」(非常に恐れ多いことです)を学びます。

豊臣秀吉の手紙は、北条氏討伐を秀吉と交流のあった3人の公家に報告するもの。

覚えておきたい部首は、「移」の「のぎへん」

丸ごと覚えたい字は、「」「」「」「(きたる)」「(いたる)」。

こちらの手紙文の末尾には、もう一つの常套句の「恐々謹言(きょうきょうきんげん)」(恐れながら謹んで申し上げます)が登場します。

徳川家康の手紙は、関ヶ原合戦に応じた九州での戦いでの黒田官兵衛の活躍をたたえる内容です。

丸ごと覚えたい字は「」「」「」「」。

古文書の解読とは直接関係ありませんが、戦国武将の手紙のほとんどは、右筆(ゆうひつ)と呼ばれる専門の書記が代筆していたこと、本人が内容を確認して差出人名の下に「花押」を自署(あるいは押印)していたこと、現在の「追伸」に当たる「追而書(おってがき)」「尚々書(なおなおがき)」は行間に書かれたことが紹介されています。


織田信長黒印状
 織田信長黒印状(大阪城天守閣蔵)



(16:00)

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